2025年の米づくり

9種類の種もみ

 2012年から始めた僕の水稲栽培は、2025年で14年目を迎える。農薬・除草剤・化成肥料を使わず「特別栽培米」として福岡エコ農産物認証を取得した。野球場のグラウンド3枚、約3町(3ヘクタール、3000坪)の広さで「農薬・除草剤」を使わない米を作っている。
 2012年から数年間で、除草剤を撒かず、リンゴガイ(ジャンボタニシ)に田の草取りを任せる「リンゴガイ農法」に辿りついた。その間、大変だから止めたいとか思うことなく大規模な水稲栽培を継続している。
 品種によって収穫時期が異なるので、2025年9月15日頃から、1.『オクノムラサキ』2.『夢つくし』3.『ミルキークイーン』4.『ササシグレ』5.『イセヒカリ』6.『ゆめごごち』7.『ヒノヒカリ』8.『古代緑米』9『ベニロマン』の9品種が収穫順に販売される予定だ。

品種の特徴

『硬い』1.『オクノムラサキ』5.『イセヒカリ』6.『ベニロマン』
『普通』2.『夢つくし』7.『ひのひかり』
『柔らかい』3.『ミルキークィーン』4.『ササシグレ』6.『ゆめごごち』8.『古代緑米』

1.『オクノムラサキ』は、インドネシアのバリ島の在来種紫黒米で倒伏しにくく、アントシアニンを含むので白米に混ぜて炊飯するとうっすら赤く染まります。『硬い』

2.『夢つくし』は、さっぱりした優しい味わいなのに、甘さが印象に残る福岡で一番人気のお米です。 『普通』

3.『ミルキークィーン』は、コシヒカリの突然変異で生まれた低アミロース米で、もちもちとした食感と粘り気が特徴のお米です。うるち米ともち米の中間にあたるお米で、つややかな炊き上がり、冷めても柔らかさが持続し、甘い香りがします。おにぎりやお弁当、炊き込みごはんなどの和食に最適です。『柔らかい』

4.『ササシグレ』は江戸〜明治時代に圧倒的人気を誇った品種です。10a(1反)から栽培を始めます。『ササシグレ』はコシヒカリ出現まで美味しさが語り継がれ、低アレルギー米の要素を兼ね備えているので貴重です。
「ササシグレ」は、祖先が東の横綱「亀の尾」、西の横綱「旭」から生まれた、ササニシキの親にあたる品種で、味わいは淡白で、柔らかいあっさりとした食感が特徴です。アレルギーも起きないと言われています。「ササシグレ」は、ごく一部の限られた生産者だけ栽培しています。後継のササニシキは、「ササシグレの深い味だけは親のササシグレを超えられなかった」と言う声もあります。『柔らかい』

5.『イセヒカリ』はコシヒカリの突然変異種で、台風に耐えて伊勢神宮神田に残ったという奇跡のお米です。硬質米なので炊く前に充分水に漬けると甘みを抑えた旨味が際立ちます。『硬い』

6.『ゆめごごち』は、粘りが強く、口当たりが柔らかい極糧食味品種の低アミロース米です。こしひかりの品種改良で生まれ、全国的でも作付量の少ない希少品種です。ふっくらモチモチした食感と甘みが格別で、美味しさがいつまでも記憶に残ります。『柔らかい』

7.『ひのひかり』は、西日本を中心に広く栽培されている水稲ウルチ米の品種です。コシヒカリと黄金晴の交配によって生まれた。粒に厚みと丸みがあり、味・艶・香りが良く、粘り気や香りのバランスが良い。弾力もあるため、あっさりしているのに食べごたえがある味がそれほど濃くないため、どんな料理とも相性が良い。
『普通』

8.『古代緑米』はジャポニカ種で、穂が紫の緑もち米です。緑米は、緑色の表皮の部分にクロロフィルなどの栄養価と風味が多く含まれています。玄米のまま、白米や分搗き米、など、お好みのお米に1割ほど混ぜて炊きます。 緑米だけで美味しいと人気です。2024年度は猪が全部食べ尽くすほどのおいしさでした?
『柔らかい』

6.赤米『ベニロマン』にはタンニンが含まれ、白米に混ぜて炊くと綺麗なお赤飯になります。赤飯のルーツは赤米だといわれています。『硬い』

古代米:『オクノムラサキ』(黒米)、『古代緑米』(緑米)、『ベニロマン』(赤米)は古代米で,日本の米のルーツになる品種です。

低アレルギー米:『ミルキークィーン』、『ゆめごごち』は、低アミロース米で、ふっくらモチモチした食感と甘みが人気です。ササシグレ』も低アレルギー米の要素があります。お米によるアレルギーの原因として、「残留農薬、デンプン質、そしてタンパク質」の3つが主に考えられています。

九州のお米食味コンクールで入賞して以来作ってきた、『にこまる』は種籾が入手できず2025年の栽培を断念した。『ヒヨクモチ』も需要が少なく、『古代緑米』で餅米は代用できるの栽培をやめる。

————————————2025年はつくらない————-
『ヒヨクモチ』は、きめが細かく粘りと甘味のある上品な食味が人気の秘密で、引きが強いので、おいしい餅になります。

『にこまる』各地のお米コンクールを席巻する人気の品種で、私も第一回九州のお米コッンクールで特別賞を受賞しました。「ヒノヒカリ」の普及地域向きの中生種で長崎県で多く生産されています。