なぜ僕はお米をつくるのだろう?(11)編集中

『なぜ僕はお米をつくるのだろう』と考えながら、9回目の米づくりに向かっている。約20年前、家の前に水田が広がる地で畑を借りて野菜を作り始めた。野菜づくりは次第に無農薬有機栽培へと向かった。2012年に縁があって米づくりを始めてからも、除草剤・農薬を使わない有機栽培を目指して、除草剤を使わず貝に草を食べさせて除草する、リンゴガイ農法にたどり着いた。米づくり以外の事に捉われず、土と向き合う、単純な生き方に集中してきた。
『なぜ僕はお米をつくるのだろう』の答えは、大学生だった約50年前の1969年、ベトナム戦争の枯葉剤空中散布に反対したことにある。僕が野菜・米をつくるなら、倫理的・論理的に除草剤は使えない、ということだ。

2020年8回目の米づくりが始まる。2019年、初めて雑草に悩まされた。除草剤を使った化成慣行栽培から除草剤を使わない有機リンゴガイ農法まで約5年ほどで移行した。しかし、2019年の低温・空梅雨・日照不足は、リンゴガイの活動が不活発なのと水管理がうまくいかず、約1/3のほ場が雑草に覆われた。
2020年の米づくりを始めるにあたって、「病害虫がない」「食味が良い」という良い結果の理由を求め、なおかつ雑草を減らす努力をすることにした。
そんな時に出会ったのが、生態系調和型農業理論(BLOF)だ。「森林、湿地、山地、および乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系の保全、回復、および持続可能な利用を確保する。」という水稲の有機栽培を理論的に裏付けてくれる気がする。

BLOF(ぶろふ)理論は、小祝政明氏(株式会駅に社ジャパンバイオファーム)が提唱する、科学的・論理的な有機栽培技術。 「Bio LOgical Farming(バイオロジカルファーミング):生態系調和型農業理論」の略です。 トゥリーアンドノーフの栽培方法もこれに準拠しています。
小祝政明氏は、2019年9月25日、アメリカ、ニューヨークの国連総会にて、SDGs(持続的な開発目標)をテーマとした国連職員向けのカンファレンス(技術学術検討会議)にて、「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」という目標を達成するためのBLOF栽培技術で一席に選ばれた。http://www.jofa.or.jp/news/entry-197.html

数年の経過で米づくりで使う有機資材は3種になった。
1.秋耕「ライズ」・ぼかし堆肥
2.元肥「コア有機アミノペレット」
3.穂肥「てんてん」

1.秋耕(稲刈後)微生物資材「ライズ」
 30kg/反散布(ペレット堆肥60kg/反)

花巻酵素「ライズ」 1袋 粒状15.0kg 税別2,500円(税込2,750円)
貝化石を主原料とし、これに米糠・粉炭・カニガラ等を加えて乳酸菌・酵母・麹菌・放線菌などの有効微生物を多数培養した微生物資材。
【成分】:ケイ酸29.75%  カルシウム6.68%  苦土0.19%  窒素0.59%  リン0.51%  カリウム0.45%  マンガン0.05% 微量元素 、Fe、Cu、Zn、Co、 S、B、その他 PH7.9
ライズの微生物は、土壌の有機物(作物の残渣、未分解の堆肥)を効率良く発酵分解させて『土づくり』を行い、作物が病気に強くなり、味や品質が良くなり、収穫量が増える。ライズは有機質原材料とケイ酸やカルシウムなどのミネラルを豊富に含んだ新生代貝化石に、ライズ菌(乳酸菌・麹菌・放射菌・糸状菌などの有効微生物)を長時間培養し微生物・酵素活性を高めたもの。
地表のケイ酸はアルミニウム、鉄と結合しており植物が吸収しずらい形態になっている。ケイ酸は植物にとって大変重要な成分で、植物の骨格(細胞)はケイ酸を主体にしています。バラやナスのトゲやもみ殻、稲科植物の葉っぱの堅いノコギリ状の堅いギザギザなどもケイ酸を主体にしている。

2.元肥「コア有機アミノペレット」
 90kg/反

熊本農業資材 1袋 粒状15.0kg (税込1,100円)
ラクト菌・酵素添加 C/N 6.8 
成分 N 3.9%、P 6.3%、K 3.4%、Cu 198mg/Kg、Zn 907mg/kg
亜鉛を907mg/kgも含有する有機肥料です。現在、化学肥料の多用による土壌の亜鉛欠乏は世界的な問題となっており、作物の生育に深刻な影響を与えています。人が摂取する亜鉛は作物を介して土から吸収されたものですが、世界的に亜鉛不足の土壌が広く分布し、大きな問題となっています。
有機質肥料100%栽培だと、土壌中の微生物が有機肥料を無機質に分解してから作物が養分として吸収するので、ゆっくり健全に生長します。また年々微生物の種類と数が増える=土が豊かになります。
一方、化学肥料は無機物を原料に化学合成した肥料です。土壌中の微生物も生物ですから、有機性の食料がないと生きることはできません。土壌中の微生物が途絶えると、土はただの無機質な物質になって次第に硬くなっていきます。
硬い土によって、
⇒植物の根は充分に伸びない
⇒貧弱な根は養分を吸収しない
⇒育ちが悪くなり、病害虫に弱くなる
⇒強い化学肥料の多肥と農薬が必要になる
⇒土はさらに硬くなる
⇒さらに貧弱な根になる
⇒収穫が落ちる
⇒更に強い化学肥料の多肥と農薬が必要という悪循環になります。
化成肥料と農薬は土壌中の微生物を死滅させて土を硬く駄目にしてしまい、植物の根が伸びずに病害虫に弱い作物しか育たなくなります。

3.穂肥「てんてん」
 30kg/反

株式会社A・C・M 1袋 粒状15.0kg (税込2,700円)
原料 米ぬか、海藻、小麦粉、ゼオライト、特殊菌体、πウォーター
備考 生産に当たって使用された重量の大きい順である 主な成分の含有量等
窒素 全量(%) 2.0
りん酸全量(%) 4.3
加里全量(%)  1.6
炭素窒素比(C/N比)17
πウォーター 微生物の活性促進、肥料分の吸収を高める。イオン結合を除き、団粒構造化を助けるため、ふかふかの土壌となる。
米ぬか 玄米を白米にする過程でできる米ぬかは重量で10%ほどであるが、栄養分の大半は米ぬかに含まれます。リン酸・各種ミネラル・ビタミン類・抗酸化物質を多く含む。
小麦粉 でんぷん・繊維質・ペレット化のためのツナギの役割。
海藻  光合成により育って海藻は、すべての生物が必要とする海藻特有の多糖類、各種ミネラル、アミノ酸、ビタミン微量要素などを豊富に含有しているので、貴重で必要不可欠な栄養源となります。
ゼオライト 菌の住処、肥料分を吸収し流亡を抑える。
乳酸菌  強力な抗菌力を持つ。乳酸などの有機酸を出し、土中のミネラルを溶かしたり、キレート化して植物に吸収しやすくする。pHをさげ、酵母菌をはじめとする土中菌が増殖しやすい環境をつくる働き。30℃~45℃の温度を好む。
納豆菌 ネバネバ酵素をだし、有機物を分解してアミノ酸に変換する。アルカリ性を好み45℃~70℃の温度を好む。
放線菌 有機物全般を分解し、抗生物質を生産する。悪臭の原因となる低級脂肪酸などを分解する。“キチン”という物質を分解することができるなどの大変有用な働きをする。フザリウムの細胞壁やセンチュウの卵を分解する。
酵母菌 糖類を主なエサとして増殖する。酵母に含まれるアミノ酸、ペプチド、ホルモン、核酸、ビタミン等、分解されて作物に有効な栄養となる。酸性を好み25℃~35℃温度を好む。

2020年の米づくりに向けて

水張りができている場所には雑草がないが、水張り不足の場所は雑草が繁茂。>>溝切り〜中干し期まで十分な水張り、中干し後間断かん水、水位を十分に確保する。

1.畔草刈り後、丁寧な畦塗り(適切な水分の見極め)
2.代かきまでに堰と水口の整備
3.強い草をトラクターで踏み込む
4.代かきで水平床をつくる
5.代かき後速やかに田植え(できない時は水を張る)
6.30日苗を移植し、浅水管理
7.田植えから10日後位に、リンゴガイ除草の成否を判断
8.草が出始めた処の除草を行う
9.溝切り・中干まで間断かん水(ないし浅水管理)
10.中干時に畑のシェーバーで除草
11.中干後は浅水管理(必要に応じ中耕除草機で除草)

2019年の除草
1.1条のアイガモンで除草したが縦・横の作業に時間がかる
2.オータケ中耕除草機で縦方向の除草するたびに、ドラム損傷、交換2回、リベットをボルトにクボタで修理。ドラム固定をボルト止めに変更修理後に問題解決
3.畑のシェーバーで水を落とした田の草刈りを行う。中干し時期の除草に有効。
4.中干し後に水を張った田ではオータケ中耕除草機で縦横除草